寒さの厳しい北海道では、本州と比べて外壁へのダメージが大きく、10年に一度は見直しが必要と言われています。もちろん外壁の種類や環境によっても大きく異なります。例えば、海岸沿いの風の厳しい場所であったり、寒暖の差が大きい地域であれば、相応の対応が必要となります。壁の隙間に少しでも水が入れば、そこが凍ったり溶けたりを繰り返し、隙間が広がったりすることで素材の劣化をもたらします。強い日差しもまた、劣化の原因となります。

外壁材の特長を知る

外壁材として使われるのは、主に、サイディング、タイル、セメントモルタール塗り、軽量気泡コンクリートなどが上げられます。それぞれに特長があり、費用も大きく異なってきます。

北海道では、そのデザインの豊富さや工事の手軽さ、費用面でサイディングが選ばれています。サイディングには窯業系と金属系があります。窯業系サイディングは、原料の約80%がセメントで残りの20%が繊維質・増量材で構成されています。地震に強く防耐火性も優れ、また色やデザインが豊富で戸建てにおいては最も多く使用されています。金属系サイディングの特長としては、窯業系の重量の約1/4、モルタルの約1/10とさらに軽量になっています。建物への負担が少なく、地震の際には荷重による振動を最小限に抑え、ひび割れや脱落を防ぎ、ゆがみにも柔軟に対応する特性を持っています。

タイルは、粘土や石材を細かく砕いたものを焼き固めたもので、ご承知のように耐久性やメンテナンス性に優れた素材です。見た目にもいつまでも美しい仕上がりを維持しますので、根強い人気がありますが、費用面や地震の際に剥離などの欠点が上げられます。

モルタル塗りの外壁は、今でも多く見かけますが、徐々に少なくなってきています。特に北海道の住宅でリフォームとなると、多くの家がサイディングを使用しています。モルタル工事は現場で調合し施工するなど、美しく仕上げるために手間ひまがかかり天候にも大きく左右されがちです。技術取得にも時間がかかることから、職人の不足も指摘されています。

軽量気泡コンクリートは、耐火性、防火性、強度など数多くの性能を満たした外壁材で、その代表にCMでお馴染みのへーベルハウスがあります。長期間メンテナンスを必要しないメリットがありますが、反面、初期費用が高くなるというデメリットも。

外壁によって家の雰囲気は大きく変わります。メーカーの資料も豊富ですので、それぞれの特長をご理解いただきリフォームに備えてください。